デリー・1 市内へはメトロで速攻

2011年中頃に行った時のインド情報。
旅行にはビザが必要。俺は茗荷谷にあるインドビザセンターでビザを取った。
通貨:ルピー この時1ルピー2円強くらい。1万円両替で4500〜5000弱ルピーくらい。
チャイ1杯5ルピーほど。カレー15ルピー。エアコンなしファン付きそこそこ綺麗ホテル一泊300〜400ルピー。


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インドには魔力がある。というインド旅行経験者の言葉を聞かされて以来、ずっと憧れていたインドをついに訪れる事になった。



6時間半ほどのフライトから降り、空港のゲートを出た瞬間無数の客引きが押し合いヘしあいで…というのを実は期待していたのだが寂しい感じ。

更にデリー空港からデリー市内への交通手段。タクシーなどだと交渉が面倒くさいだろうな、と思っていたが、こちらも2010年に市内へのエアポートラインメトロが開通したとの事。20分80ルピーでごく安全に早く市内まで行ける。インドも段々便利になっているんだなー。


「…日本人の方…ですよね?」


はい?できたての真新しく綺麗な、ガラガラのメトロの中で声をかけられた。俺と同じくこの日インドに初めて来た個人旅行者らしい。彼はタナカさん(仮名)と名乗った。俺もそうだがインドを初めて訪れる時、警戒心というかトラブルに遭ったり病気になったりという緊張感が鎧のようにまとわりつくのではないだろうか。なにせインドなのである。
タナカさんは同じ日本人を見つけてその緊張感をようやく少し解くことができたのか、勢い良く喋り出した。ホテルはどこにするか決まってない。病気が心配。タイやベトナムは行ったことがあるがようやくインドに来れた。などということ。


市内に出てからの俺等の行動は一致していた。ニューデリーバックパッカーが集まる安宿街・メインバザールを目指すことだった。




エアポートラインの駅から出たところ。向かいにニューデリー駅が見える。この駅からインドの各地へと鉄道が出ているのだ。なんだそんな汚くないじゃん…この時まだそう思ってました。




メインバザールは駅を挟んで向かいにあるので巨大な駅を横切らないといけない。駅前には屋台が多く出てて人もそこそこ。遠くからは見えなかったが所々にガレキの山と生ゴミが散乱してて、異臭が漂っていた。俺はせっかくインドについたので何か屋台で買いたかったのだが、タナカさんは露骨に顔をしかめている。写真も撮りまくりたかったのだが同行者がいる為そんなに時間をかけられず…うーむ一人旅の予定だったからちょいと調子が狂うな…。


ま、ゴミが臭いのはまあいい。怖いのはそのゴミにつられてか野犬がそこかしこにウロウロしていること。ここだけで5〜6匹が舌を出しながら歩いている。インドの野犬は狂犬病の率が高いと言われている。噛まれて放っておけば死に至るという恐ろしい病気だ。はっきりいっていつ犬がトチ狂ってこちらに噛み付きにこないかビクビクしまくってた。



メインバザール近くの路地。そこそこの広さの道の両側に露天や店、ホテルが立ち並んでいる。が、鳴り響き続けるトゥクトゥクのクラクション、人のざわめき、走り去る車の排気ガス、舞い立つ砂煙が渾然一体となって、キチガイのような空間を演出していた。見た事はないけど、終戦後の日本、というイメージが俺の頭に浮かんだ。ここでホテルを探さなければならない。


「…すごいところに来ちゃいましたね…」タナカさんが呟いた。




2に続く。